ひとつを長く追いかけることはとても難しい

アイナナ1stライブで感じたことをどうしても残しておきたかったので遥か昔に作ったきりのはてぶろをひっぱり出してきた。

 

 


Road To Infinityと題されたライブで感じたのは、永遠を作る難しさだった。
ナナライの感想レポを読んでいると、リリース当初からアプリを支えてきたマネージャーさんたちの言葉に胸が熱くなる。夢みたいとか、感慨深いとか、言い方はそれぞれだけど、きっと私が想像するより遥かに、この二日間が嬉しかったんだろうなと思った。
同時に、私もそういう気持ちになりたかった。

 

私がアイナナを始めたのは1周年の辺りで、多分本編第2部も終わってたと思う。スクフェスのLP回復の合間にやる音ゲーとしてアイナナを始めた。
何故アイナナだったかはありなっち世代であることと(笑)、テニミュを通ってきたのでCVが理由です。
根っからの腐女子乙女ゲームに耐性がなく、そんな理由で始めたので最初の内は「前置き(ストーリー)長い・・・早くシャンシャンさせてくれ・・・」だった。1部は殆ど斜め読み。

アイドルにおいては絶対的センターが好きなので最初に育てるキャラはりっくんを選び、でも二次元においては主人公にハマった経験が皆無なので、おそらく天の方が好きだろうなとてんてんを推す事にした。
結果そのどちらでもなく、きっかけになったCVでもない六弥ナギに転げ落ちたので人生は本当にわからない・・・。とにかく顔がいいNo.6のカードと第二部記者会見がトドメだったと思う。ギャップ王最高。

 

推しが出来たのが先かストーリーに夢中になったのが先か、もうその頃にはアイナナがメインになりスクフェス分の課金が全部アイナナに回るようになった。
が、時既に遅し。
私がアイナナを知らなかった1年間こそ、アイドリッシュセブンというコンテンツの黎明期であり、ここを体感した人間と知らなかった人間ではどうしたって当たり前に感じ方が違う。情報として知ることは出来ても、体感と伝聞は天と地の差がある。
なんとなく始めて「大好き」までに時間のかかった私は、ライトユーザーよろしくその当時の嬉しいことも悲しいこともそんなに気に留めていなかった。
ナナライを体感できてよかったと心から思う。私もいちマネージャーとして、アイナナを好きになれてよかったととてもとても感動した。1日目は号泣して殆ど見れていない覚えていない。
それでもやっぱり思ってしまう。もっと早く好きになれていたら、もっと凄い感動を味わえたんじゃないか、って。

 

私自身の傾向として、新しいものにはあまり飛びつかない。先見の目もないけどそれ以前に、ある程度しっかり、楽しさが確約されているものじゃないと夢中になれない。
でもそうするとどうなるかって、「もっと早く知りたかった」と毎回後悔する事になる。
ソシャゲであるアイナナは、その時しか手に入らないカードやイベントストーリーも死ぬほどあるし、私も持ってないカードは推しのナギでさえ複数ある。復刻するしないとかそういう問題じゃない。その時を一緒に生きてたかが重要なんだ。


アイナナに来る前は3次元のバンド(現在絶賛活動停止中)を追っかけていた。バンギャの世界では古株と新規という問題がいつだって浮上する。
早く好きになったから偉いとか新規だからダメとか、そういうのは違うと思う、違うとは思うんだけど、結局実際に仲良くなって深い話が分かり合えるのは、同じ時期に好きになって同じような感情を経験した人だったし、ファン歴の長い先輩は、仲良しになれても根っこではいつまでも先輩のままだった。
きっとアイナナの世界にいても私は、最初の9人にはなれない。まずきっとチラシを受け取らないし、受け取ったとしてもHPにすらアクセスしない。だけど後々夢中になって、その9人を心底羨ましく感じるんだよね。わかる。お前はいつもそうだ。

 

どんなコンテンツでも、実在するアイドルやバンドでも、黎明期を支えることは容易くない。かく言う私も、珍しくリリースからやっていたとあるソシャゲからは離れてしまった。うっすら推しカプもあったのに。
理由はたくさんあるようで明確なものはないようにも思う。第一目的である音ゲーはやり込めて楽しかったけど、曲の開放条件が厳しいとか、ガチャが渋いとか、カードを集める事に楽しみがないとか、どれも別に決め手ではなかったけれどなんとなく重なって足が遠のいてしまった。
運営だって試行錯誤していたしユーザーの中にはそういう「支える」人たちがたくさんいた。でも私はそこでも支える側にはなれなかった。結局、そのアプリは終了になった。

 

自分がそうやって、食べごろに食いついては渋い時期は離れていく身だから、最初の1年を支えてくれたマネージャーさんには本当に感謝しかない。ありがとうございます。あなた達のおかげで私もこの感動を味わうことが出来た。
何度も言うけど、早いから偉いとか遅いからダメとかそういう事を言いたい訳じゃない。
私がこの人生の中で一番長い年月をかけて応援しているのはリアルアイドルのV6だ。ファンになってもう20年以上経ってしまった。2015年に行われた20周年記念のコンサートでは、20年間の成長と衝突の先に見せてくれた愛溢れる光景に、色んな事を思い出して泣いた。
それでもやっぱり思う。「もっと早く好きになっていればよかった」「デビュー前から知っていれば、もっと感動したんじゃないか」ファンというものは欲張りだと思う。

 

どんなジャンルでも、ファンという生き物の殆どが、きっとそういう気持ちを抱えながら生きていると思う。
でも例えば時間を2015年に巻戻せたとしても、私はきっとアイドリッシュセブンをインストールすることはないだろうと思う。最初から様々な楽曲があって夢中になっている周りのレビューもある2016年の彼らだったからこそ私は好きになった。
色んなきっかけで色んな時期に好きになる人がいて、勿論、色んなきっかけで離れていく人もいる。そうしてジャンルは続いていったり終わったりする。
アイドリッシュセブンに出会えた事、同じ時代を生きている事に感謝している。本当にいいジャンルに出会えた。
そういうジャンルに成長したのは先述した通り、黎明期を支えてきた(去っていった方も含め)マネージャーさん、もちろん改善を繰り返した運営のおかげだと思う。本当にありがとうございます。

 

初期からのマネージャーさんは1stライブはゴールだと思っていたと言っていた。後から始めた私には最初からこの1stライブは「始まり」だった。きっとこれからもどんどん大きくなっていくこのアイドリッシュセブンの、ひとつの始まりに立ち会えた事に全身が震え、この文章を書くまでに至った。
「LIGHT FUTURE」アイドリッシュセブンはこれからの未来を約束してくれた。消費者である私はいつかなんとなく去るかもしれない。だけど今はいつかの未来で、今がいつかの未来をつくる。
「未来じゃなくて今日に夢中になれ」と彼らは歌う。
彼らと一緒に今を生きて、楽しさも苦しさも共有しながら、一緒に未来を見据えていきたい。

 

 

(見据えてはいきたいが推しの問題は明日にでも解決してほしい)